コラム 遅刻がもたらすもの
人と待ち合わせをする場合には大きく分けて3種類あります。
時間前に来る人、時間通りに来る人、時間に遅れてくる人、この3種類です。
遅刻をする人は性格的なものもあるかもしれませんが、遅刻が治らない最大の原因は、遅刻がもたらすものについて気が付いていないからだと私は思います。
まずは時間的な損失についてですが、仮に授業のたびに5分遅刻をする生徒がいたとします。
たかが5分と考えているかもしれません。
しかし、1回の授業では5分でも、週2回の授業だと仮定すると1週間で10分です。
さらに、月4週だと仮定すると1か月で40分、1年では480分、つまり8時間無駄にしたことになります。
これは半月~1か月分の授業を欠席したことと同じです。
半月~1か月欠席した生徒が、休まず通塾した生徒と同じ成績になるでしょうか?
次に、同じく授業のたびに5分遅刻したとします。
塾では最初の5分で何をしているでしょうか?
もちろん、塾によって様々ですので一言で言い表すことはできません。
しかし、最初の5分間何もしない塾はありません。
もし、そこで宿題の答え合わせをしていたら、遅刻した生徒は答え合わせができません。
つまり、前回学習した内容が理解できているのかどうかわからないまま次に行ってしまいます。
また、最初に行うことが、その日に学習する単元の解き方の説明である場合、説明が終わっていたらもう解くことはできません。
5分どころかその日1日無駄になります。
仮に説明の途中で入室したとしても、途中からの説明で理解できるでしょうか?
私は無理だと思います。
授業の最初がテストの場合もあると思いますが、テストは内容確認の上で重要なものです。
それを受けられないということは、宿題の答え合わせに参加できないことと同じです。
最後に、これが最も重要なことですが、遅刻をすると、その教室にいる生徒全員に迷惑がかかります。
中には遅刻した生徒を無視する教師もいるでしょう。
しかし、ほとんどの教師は遅刻した生徒を無視すると成績がどうなるかわかっているので、授業を止めたり、戻るかもしれません。
そうすると、遅刻した本人だけでなく、その教室にいる生徒全員が5分無駄にしたことになります。
遅刻した生徒は本来、そこまで考えないといけません。
私は、学習面に関しては勉強が苦手な子の場合、ほめて伸ばすことが最善だと思います。
(もちろん宿題をやってこない場合には注意します。)
しかし、理由のない遅刻に関しては注意します。
無視する教師もいますが、それでは根本的な解決につながりません。
もちろん、遅刻癖を直すには本人の意識を変えることはもちろん、保護者の協力が必要だと思います。
成績が伸び悩むお子様がいる場合、遅刻はどうか見直してみることも大切だと思います。
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